どもっ
さてさて、前回の続き。
前回に生地の詳細説明と思いきや、歴史だけの説明で終わってしまい
後味の悪い思いをされた方もいると思います。。。
スミマセン
今回こそは生地の詳細説明です。
では、まずいきなり生地ドーーーーンっ↓
では
箇条書きで大きな特徴を挙げていきましょう
■赤みの強いピュアインディゴ。
■浅染めブルー。
■14ozのしっかりした肉感。
■ムラ感が少ない、キレイでフラットな表情。
■広幅
ってな感じ。
では、解説を。
まずこの生地を語る上で外せないのが、独特のブルー。
最近ではよくデッドストックブルーや酸化ブルーといった黒味の強いブルーをよく見ますが、
実は昔のデニムって基本的に染めが浅いんです。
濃く染めれなかったんです。
その当時の色目のレシピは残っていたんですが、そのまましてもやっぱり微妙に違うんです。
そこで今回は、ベースになる綿を変えたり、浴槽の濃度を変えたり、染め回数を変えたり試行錯誤をして
もっとも1972年当時に近い色を再現しました。
当時を知る方の記憶や、デッドストックのジーンズからの推測などを参考に。。。
次に苦戦したのが、肉感&表情
レシピ通りに作っても、なかなか同じ様にならない。
なぜかというと当時と設備が全く違うんです。
※当時の広幅の織機は120cm巾で現在一般的なのが約150cm巾。織機の種類も異なる。
当時の織機はもうなく、今の織機でどう近づけるかが課題になりました。
まず肉感を出す為に、織機の開口を調節し、縦糸が若干緩む様に設定。
そうする事で、独特の表情が生み出されました。
次に表情を作る為に、超微妙なムラ糸を横糸に使用。
※当時全くムラの無い糸で織り上げていたが、今の技術でムラ無し糸を作るとキレイ過ぎて当時より更にフラットに仕上がってしまう。
こういった開発の末、
当時とは違うレシピなんですが、限りなく当時に近いデニムが出来上がりました。
ちなみにここに辿り着くまでにトータル9回の試作品が生み出されました。
カイハラ様のご協力にはホントに感謝しております。
っと同時に世界に誇る開発力のレベルの高さを実感いたしました
途中、染めの開発段階で『もうこれ以上は不可能』という所までいった時に
更に無理をいう僕の要望に対して
数日後に『やってみました』と新開発して提案して頂いた際には感動で涙が出そうでした
そんな汗と涙の結晶が
↓コチラ
更×2に裏側ドーーーンっ↓
更に×3裏の拡大ドーーーーーーーンっっ↓
…しつこい??
でもまだ伝えきれないこの思い
ちなみに今回のこのモデルはUSED加工でリリースするんですが、
加工した後の生地の表情がこれまた凄いんです。
コダワッた生地は加工をしても裏切りません。
70年代のジャパンジーンズ独特のスカイブルーも見事に再現
アタリ感も擦れ感も色落ち感もパーフェクト
じゃぁこのままのテンションで次回は加工編行きましょうか?
これだけの生地を贅沢に加工に使うにはちゃんと理由があるんです。
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