兵庫県O氏から旧ブログで画像を送っていただいた幻のデニムジャケット【Lot.M6002 プロトモデル】。
実はO氏からこのM6002のプロトモデルの存在を教えてもらうまでは、M1002プロトモデルの存在も知りませんでした。
けれどその存在を知って「デニムジャケットがあるなら、ジーンズもきっとあるはず」と根気強く探していたら、その半年後に古着屋で運命的に発見したという経緯があります。(念じれば通じるというのはきっとこういうことでしょうか)
つまり、O氏からこのプロトモデルの存在を教えてもらわなければ、ビッグジョン第1号の歴史が変わっていたことになります(かなり大事件)。
ちなみにこのM6002 プロトモデル、この世にあと何着存在するのかわかりませんが、今のところO氏の所有するこれのみ確認しています。
そこで昨年末にO氏と久々にコンタクトをとり、「分析のためお貸し出しできませんでしょうか?」という趣旨のお願いをしました。
すると快くお貸し出しの了解を得ることができ、本社に到着後、早速撮影→デジタルアーカイブに掲載、そして現在このプロトモデルを細かく分析しています。
しかし、分析するだけでは今後の資料としてちょっと不安・・・。
やはりいざとなって必要となるのは実物なんですよね。
そこでなんと「M6002 プロトモデル 1着だけの完全再現プロジェクト」を立ち上げました!!
目標は「全く同じ寸法・仕様・ディテールの1着をつくりあげる」こと。
いわゆる完全コピーです。
規模は小さくも、やる意義は大きいこのプロジェクト。
これができるのも自社サンプル室を所有しているビッグジョンだからこそ!
デザイナー・パタンナー・オペレイターによって復刻作業を少しずつ進めています
しかしなんせ調べていけばいくほどに複雑怪奇なこのプロトモデル・・・。
常識では考えられない仕様を当時おこなっていたので、それを再現するのに本当にひと苦労。
仕様書にはビッシリと指示が書き込まれており、これを本当に形にできるのか不安でもあり楽しみでもあり。
旧コーンミルズの生地を使っていることは判明済みなので、今回M1002アーカイブシリーズで復刻したコーンデニム社の生地を使って本気の再現です。
もしこれが完成すれば、O氏に返却したあとも、この完全再現したデニムジャケットが1着あれば、それを見本にすることができます。
欠けた歴史のピースを、ユーザーや技術者の力を借りて復元していくこの意義はほんとに大きいと実感します。
今後の展開にご期待ください
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