今回はNEW RARE DENIM JACKETの企画を行う前のお話。
初代レアのデニムジャケット:R602について少し触れます。
これはBIGJOHNに保管されているオリジナルになります。(※着用によって色落ちした状態)
この初代レアデニムジャケット、実は初代レアジーンズとは生地が異なるものでした。
具体的にどこが異なるかというと、デニムジャケットに使われたレア生地には、生地を作る段階で整理加工が施されています。
なぜそうなったのかについて…それはレア生地が生機(キバタ)であったためです。
生機デニムとは織り上げたままの生地のことです。
(一般的に使われている生デニムは、この生機の生地に防縮加工、ねじれ防止加工、毛焼きなどを施したものになります。)
つまり、本当の意味での生デニムとは、生機の状態のデニム生地となります。
織り上がったままの生機デニムであるレア生地は、未加工のため大きく縮み、また大きくねじれるのです。
そのためレア生地でデニムジャケットを作ろうとすると、いろんな部位がねじれてしまいます。
ねじれのイメージはこうです。
洗いをかけることで両袖、身頃が大きくねじれるため、結果として着用出来ないようになってしまいます。
ジャケットの場合はボトムスよりもパーツが多くねじれる方向が複雑なため、レアジーンズのようにレンチプルーフ(あらかじめねじれを計算しカッティングするビッグジョンの特許技術)を用いることも不可能でした。
そうしたことに対処するため、初代レアデニムジャケットに使ったレア生地には整理加工を施すことになったのです。
さて、ここからが今回企画を行っておりますNEW RARE DENIM JACKETのお話。
NEW RARE JEANSのレア生地も初代と同じく生機の生地になります。
そう、ということはこの生地でトップスを作ろうとした場合、初代レアデニムジャケットと同じ問題が生じる可能性があります。
そのため、企画を進めるにあたって、まずはねじれについて検証を行う必要があったのです。
早速サンプルを作成し、洗い加工を施し、その状態を検証。
(※こちらはねじれ検証のためのサンプルですので、製品版とは異なるデザインになります。)
単刀直入に結果を申しますと、生機の状態でもねじれが出ることはほとんどありませんでした!!
これで本当の意味での同じレア生地でDENIM JACKETを作成することが出来ます!
改めて思ったこと … 藍聖デニムは素晴らしいデニム生地であるということ。
こうしてNEW RARE DENIM JACKETの企画が本格始動したのです。
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